PHPV(子宮頸がん予防)ワクチン
【はじめに】日本では、2013年に定期接種化が始まりましたが、持続する疼痛や運動障害などの「多様な症状」の出現により、長らく接種勧奨が中断されたまま今日に至っています。

海外だけでなく国内のその後の検討でもヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種が多様な症状の発症に明らかに関与したことは証明されていません。

国内外の検討で、接種世代で頸がんの明らかな低下が報告されています。HPVは子宮頸がんのほかに、咽喉頭、外陰部、腟、陰茎、肛門に発生するがんの原因にもなります。子宮頸がんから性的パートナーを守るために、また、上記がん予防 のためにも男性への接種も多くの国で承認され、公費助成されています。

【子宮頸がんについて】女性の出産子育て年齢期において、発症率は 乳がんを抜いて第1位で、わが国では 毎年約3000人もの若い女性が命を失います。これを防ぐのは、HPVの感染防止と検診です。

HPVワクチンについて】HPVはクチンの接種で90%以上の感染予防効果がありますが、ワクチンに含まれないタイプのHPV感染から頸がんを防ぐために検診も必須です。

@     接種ワクチン:『サーバリックス』と『ガーダシル』の2種があります。定期接種では認められていませんが『シルガード9』という製剤もあります。それぞれ2種類、4種類、9種類のHPVに対応しています。

A     接種対象:小学6年生〜高校1年生相当の女子には定期接種として公費負担で接種できます。それ以外の方(男子も含め)は有料接種となります。

B     接種回数・間隔:1回目接種後12か月開けて、2回目接種。3回目は1回目接種から6か月後の3回の接種が必要です。
【副反応について】

@     筋肉注射のため、接種部位の痛みや腫れはほぼ全員に見られます。たまに微熱など様々な症状が認められますが、数日で治まります。

A     接種時の痛みや緊張から迷走神経反射を起こし、ふらつき、冷や汗、血圧低下のため失神してしまうこともまれにあるため、接種の後は、しばらくの間ソファーなどで休んでいただいた方が安心です。

B     接種勧奨の差し控えに至った接種後からの広い範囲に広がる痛みや手足の動かしにくさ、不随運動などの『多様な症状』については、現在も調査研究中ですが、同年齢時期に発症しやすい『機能性身体症状』と考えられ、HPVワクチン接種歴で差がないと報告されています。

C     ワクチン接種後に機能性身体症状が疑われる患者さんに対しては、専門医療機関のバックアップ体制など綿密な医療提供が敷かれています。

以上から当クリニックでは、対象者の接種にあたり、受験などのストレスが少ないと考えられる中学1年生、2年生での接種がbetterと考えます。また、接種を逃した方の接種も必要です。
以下にHPVワクチンにつて詳しく解説された日本産婦人科学会のホームページ(子宮頸がんとHPVワクチンに関する正しい理解のために|公益社団法人 日本産科婦人科学会 (jsog.or.jp)も参照してください。


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