④-③-⑧アレルゲン別除去食療法 そばアレルギー
⑧そばアレルギー
そばアレルギーは、乳幼児には少なく、そば蛋白の摂取が多くなる年長児になるにつれて増加が認められる。わが国において、アナフィラキシーの原因食品として重要である。小麦やピーナッツ同様吸入(気道を通して)や経皮(皮膚を通して)からの反応も多く認められる。少量の摂取でもアナフィラキシーを起こすと考えられ、食品の風味付けとして使われることが多く、あらゆる食品の成分に気を配る必要がある。
お馴染みの食品でもその土地の物にはそば(そば粉)を使っていることも多く、中華料理やフランス料理でもよく使われている。レストランでは、自己判断せず、そばが使われていないことを確認してから注文する。
風味付けなどとして食品に含有することがあり注意が必要!
麺 | そば、うどんの打ち粉、冷麺、パスタ、ラーメンなど その他の麺 |
風味付け 隠し味 | あらゆる食品で可能性あり。調味料(コショウ、ソース、ドレッシング、七味など)、菓子、パン、コロッケ、もんじゃ・・ |
混入 | そば屋の他のメニュー |
その他 | そば屋(特にそば打ち処)、うどん屋・食堂(そばも扱っている処、うどんの打ち粉)、そば殻(培養土やハトのエサなど)、そば殻枕 |
除去の解除は慎重に!
そばアレルゲンは、抗原性が強く、水に溶けやすく、加熱しても減弱しない。殻にも含まれる。従って、茹で汁やそば殻枕にも反応する。枕などは本人だけでなく同居家族も使えない。
臨床的には、米や小麦との交差反応性はないと考えられ、そばのみの除去で問題ない
耐性の獲得は、難しく、成人まで持ち越すことも多い。しかし、医師の指導のもと数年間の除去後には再検討すべきと考える。