④-③-⑪アレルゲン別除去食療法 甲殻類アレルギー/軟体類アレルギー
⑪甲殻類アレルギー/軟体類アレルギー
海老(エビ)や蟹(カニ)、シャコ、オキアミなどの甲殻類も食物アレルギーをよく起こす。蕁麻疹だけでなくぜんそくを誘発したり、アナフィラキシーを起こすこともたびたびです。強いアレルギー反応を起こす代表格です。
多くは幼児期に発症し、日本人では約1~2%の人がエビ・カニアレルギーを持っているとされる。また、エビアレルギーのうち約65%は、カニにも反応すると報告されている。
イカやタコなどの軟体類アレルギーもトロポミオシンにより発症する。
主アレルゲンはトロポミオシン!
トロポミオシンは、高温処理でアレルゲン性が低下すると考えられ、かっぱえびせんなどのスナック菓子には反応しないことも多い。また、ゆで汁や煮汁にも湧出するため、2度ゆで、3度ゆで後にはアレルゲン性が低下する。
トロポミオシンはダニやゴキブリにも含まれる!
また、トロポミオシンは甲殻類や軟体類だけでなくハウスダストに含まれるゴキブリやダニのも含まれるため、ハウスダストにアレルギーを持つ人が、甲殻類などのアレルギーを起こすこともあります。
仮性アレルゲンの一つトリメチルアミンオキサイドも含まれる
カレイ、タラ、スズキ、タコ、アサリ、ハマグリ、エビ、カニなどの魚介類にはトリメチルアミンオキサイドが含まれており、アレルギー様反応を呈する。時間経過とともにトリメチルアミンに変わり魚の臭みとなる。
対策
除去が原則だが、高温処理されたスナック菓子は大丈夫なことが多い。2度ゆで、3度ゆで後の食材を使う。のりや練り製品(魚肉ソーセージ、ちくわ、かまぼこなど)、しらすなどには製造過程で混入が避けられず注意が必要。