④-③-⑬アレルゲン別除去食療法 ナッツ アレルギー
⑬ナッツ アレルギー
種実類のうち木の実がナッツと呼ばれる。そのうちアレルギー反応を起こしやすいものに、クルミ、カシューナッツ、アーモンド、マカダミアナッツ、ピスタチオ、ヘーゼルナッツ(ハシバミ属)、ココナッツ、ペカンナッツ(ピーカン、ピカン)、クリなどがあります。
全国調査(2018年度)では、原因食物第4位で、8.2%にのぼります。カシューナッツがは、ショック発症頻度が最も多いと報告されています。
カシューナッツとピスタチオ、クルミとペカンナッツの間には、強い交差抗原性があるため、どちらかにアレルギーがある場合には両方の除去が必要ですが、その他のナッツ類アレルギーについては、ひとくくりにして除去をする必要はない。個別に症状の有無を確認することが大切です。
アーモンドやココナッツなどは洋菓子類のパウダー材料として使用されることが多いく、必ず原材料の確認を行うことが必要である。特定原材料ではないので、表示されない可能性もあることに気を付ける必要がある。
クルミ アレルギーやカシューナッツ アレルギーの新しいアレルゲン検査
ともに微量でも強い反応がでることがあり、耐性も獲得しにくいとされる。一方、アレルギーの疑われる場合でも、摂取可能なこともよく経験される。ピーナッツ アレルギーとの合併が多く、ピーナッツ アレルギーの約30%にクルミやカシューナッツに反応が見られます。
新たに、クルミやカシューナッツの含有アレルゲンの1つ(貯蔵たんぱく質)に対する抗体測定ができるようになりました。クルミに含まれるJug r 1 (ジャグアールワン)アレルゲン並びにカシューナッツに含まれるAna 0 3 (アナオースリー)アレルゲンは、ともに全身症状の発現に関与するとされます。従来のクルミ特異的あるいはカシューナッツ特異的IgE抗体陽性のため除去していた患児の内のかなりの部分が、解除のための負荷テストを行うことが可能となり、実際に解除できるお子さんも増えるものと考えられます。