㉕アタマジラミ
ポイント
家族の一人に発見された場合には、家族全員を同時に治療することが大切。
症状
かゆみ。訴えのないことも多い。頭を痒がるようなしぐさをするときには注意しましょう。
原因・病態
シラミは、体長2~3mm、灰白色で、肉眼で確認できる。おもに髪の毛に寄生し、接触によって感染するため、子どもたちが体や頭を寄せて遊ぶ場所、たとえば幼稚園、保育園、小学校の低学年などの集団で発生する。タオルやブラシなど頭に触れるものでもうつる。卵は非常に強く、髪の毛に付着すると容易には離れない。1週間程度の期間を経てふ化し、さらに1週間強の経過で成虫へと変化する。成虫の寿命は1か月程度。
検査・診断
卵や成虫を見つけて診断。子どもが頭をよくかくようなら疑う。卵は、0.5mmサイズの乳白色の楕円形で、耳の後ろや後頭部の生え際から1~2cmのところに産み付けることが比較的多い。
治療・対処
❶0.4%フェノトリン(スミスリンシャンプーもしくはパウダー)を2日おきに3~4回使用する。通常の洗髪は毎日、10日~2週間。
➋枕カバー、シーツ、タオル、下着などは毎日取り換える。布団、枕などの寝具は、布団乾燥機で十分に乾燥させ、表面を掃除機掛けする。
❸洗髪やクシがけを容易にするために、髪の毛を短くする。
❹家族に発生した時には、家族・同居者全員を同時に治療する。