⑭B型肝炎ワクチン
B型肝炎は、肝臓がんの約20%の原因となり、予防することで、成人の慢性肝炎や肝硬変、肝臓がんを防ぐことができます。感染経路は、母子感染(分娩時垂直感染)や輸血だけでなくキャリアからの感染があり、先生から園児への集団感染も報告されており、ワクチンによる予防が必要です。
接種法
接種開始時期:定期接種では、1歳になるまでに3回目接種を完了する必要があります。生後まもなくから接種可能です。その他の方もおおむね3歳ころには接種を開始しましょう。
接種回数:4週間隔で2回接種後1回目接種から20-24週を経過して3回目接種が必要です。3回目接種が1年を超えないようにしましょう。
接種量:10歳未満では1回0.25ml、10歳児から0.5mlです。
副反応と問題点
副作用としては、約10%に、接種後の体のだるさ、頭痛、注射部位の発赤・腫脹・痛みなどが認められます。ショック・アナフィラキシー様症状など重篤な副作用も皆無ではありません。
問題点としては、3回のワクチンによる抗体獲得率は100%ではありません。獲得された抗体も10年程度で低下すると考えられています。抗体検査のうえ追加のワクチン接種が必要です。